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認知症の方との接し方

他人事ではない認知症

少子高齢化が急速に進むこの社会において、今後より大きな問題となることが考えられるのが「認知症」の問題です。
かつては痴呆症と呼ばれていましたが、その響きの問題や、より正確に病気のことを配慮する目的で現在の名前に変更になりました。

文字通り昔は「物忘れが激しくなる病気」という程度にしか認識されていませんでしたが、最近ではより様々なことに症状が出てくることがわかっています。

認知症は、「他人に対する認知」「自分に対する認知」「世界に対する認知」のいずれか、ないしは複数が判断できなくなってしまう症状のことを言うようになっているのです。

他人に対する認知は、「相手が誰なのか」「相手がどんなことを考えているのか」ということが意識できなくなること。
自分に対する認知は、「自分の記憶」や「自分の行動原理」に対する認知が薄れ、人格が変わってしまうこと。

世界に対する認知は、「常識的なこと」「何をすると危険なのか」ということがわからなくなり、普段の行動が大きく変わってしまう原因に繋がることです。

ひと口に認知症といってもこれだけ症状の違いがあり、相手がどのような認知症であるのかがわからなければ対応を取るのが難しいでしょう。

その上で、ここでは認知症の方との関わりの持ち方、接し方について紹介します。

まず、認知症の方と接するに当たって、注意しなければならない点を1つ紹介します。
>>http://www.alzheimer.or.jp/
上記サイトでは様々な認知症に関する情報などが公開されています、合わせて参考にしてみてください。

この記事を見るとわかるように、認知症の方というのは確かに記憶力は低下していることが多く、何かがあっても少しすると忘れてしまうことが多くあります。
ともすれば、他の人は「多少雑に扱っても良い」と思ってしまうようになりがちです。

どうせ忘れてしまうなら、少しぐらい怒らせても構わないだろう、というように思ってしまうことも少なくありません。
特に介護をしている人などは、だんだん疲れてくるとこのような思考に陥ってしまいやすいものです。

しかし、これは正しくありません。
認知症の方は記憶は薄れていても、感情はしっかりと持っているものです。

これがどの程度積み重なっているのか、というのはわかりませんが、ともかく感情を害するようなことをすると、それは後々に大きな問題を遺すことになります。

不思議なことに、「怒ったこと」「悲しんだこと」などは記憶としては残らずとも、印象としては残ってしまうのです。
そのため、そういったことを繰り返していると、記憶力が薄いはずの認知症の方から嫌われるということにも繋がりかねません。

重要なのは「信頼関係を作る」ことです。
逆に言えば、これさえ出来ればほかのことはついていくることであるとも言えます。

異常行動への対応

やはり認知に問題が発生していると、様々な異常行動を起こすことがあります。
例えば、さっき食べたばかりなのに「おなかがすいた」と言ってみたり、自分で使ったにも関わらず財布のなかが少なくなっているのを見つけて「盗まれた」と言ってみたり、様々な行動が見受けられるでしょう。

さらには、突然ふらっとどこかに出かけてしまい、行方が分からなくなってしまう、なんていうこともないわけではありません。

このような行動には、ある程度対処の方法があります。
例えば「おなかがすいた」というようになったら、一食の分量を抑えて、言われた時に少しずつ出すようにするのも方法の1つ。

他の人からするとおかしいことかもしれませんが、本人にとっては自分の認識している世界こそが正しい世界です。
自分が「食べていない」と思っている以上「さっき食べた」と言われても納得はできませんし、納得させることは難しいのです。

勝手に出かけてしまう場合も、縛り付けておいたり、でられないようにしたりするのは良い方法ではありません。
帰ってくることが出来るよう連絡先を服に縫い付けておく、というような対処をするのが適切です。
今後はさらに高齢者が多くなってくるこの社会において、お互いが支え合える社会を作ることが重要になるでしょう。